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静岡県の防災船「希望」




TSL防災船「希望」主要目 総トン数 2,785トン
航海速力 約40ノット(時速 約74キロメートル)
最高速力 45.23ノット(時速 84キロメートル)
旅客定員及び車両最大搭載数 260名、普通車30台(又はバス5台及び普通車10台)
耐波高性 制限波高 4メートル
16,000馬力ガスタービンエンジン 2基
建造費 21億9,800万円
年間維持・運営費 9億200万円(平成17年度)

  県のテクノスーパーライナー(TSL)防災船「希望」について、石川嘉延知事は14日の定例会見で、導入当初の目的だった防災対策と海上交通の両面の機能の代替手段が整備されたことを理由に、「本年度いっぱいで店じまいできたらと思っている」と述べ、本年度でTSLを廃止する方針を明らかにした。

 防災機能では、海上自衛隊が災害時の輸送体制を整備したことなどを指摘し、「(「希望」の)維持管理に多額の経費を要することも事実で、持ち続ける必然性がなくなってきた」と説明。フェリー事業についても、「新たな路線就航の場合は県が出資などの助成措置が必要になるが、基本的に湾内の海上交通は民間ベースでできる見通しがついた」と強調した。

 「希望」は21億9800万円かけて購入・改造し、平成9年度に就航。災害時の救難救助活動に備えるとともに、清水港と下田港を結ぶカーフェリーとして運航してきた。年間の維持・運営費は9億200万円(17年度当初)に上る。県議会でもコスト高などを指摘され、庁内で存続か廃止かを検討していた。 廃船の場合は、購入時に活用した起債の繰り上げ償還や、エンジンリースの契約解除に伴う残り6年間の違約金の支払いなどが見込まれる。廃止の方針を受け、県は契約関係の対応を進めるほか、カーフェリー寄港地の地元へ説明などを行っていく方針。(静岡新聞・05.11.14)